Common cases
よくある症例

2025.02.13

質問1(いわゆる五十肩): 60歳、女性です。特に原因は不明ですが、2、3か月前から左肩が痛くなり、だんだんと肩が動きにくくなりました。治るかなと思って様子を見ていましたが治らないので受診しました。五十肩でしょうか?

回答1

 

「いわゆる五十肩」ですが、いろんな病態が含まれた俗称であり、病態の把握が重要になります。
肩が動きにくいとの訴えですが、力が入りにくいのか、痛くて動かしづらいのか、関節の動く範囲が狭くなっているのか、診察で確認します。
肩の圧痛(押さえて痛いところ)の場所、肩や肘の筋力や感覚障害なども確認し、次にレントゲン検査を行い、石灰沈着の有無、骨頭と肩峰との衝突、間隔、変形性関節症性変化などの所見を確認します。

上記にて病態がおおよそ判断できますので、この方の場合には通院でのリハビリ(訓練士がついてのリハビリ)を開始し、通院が難しい方は自主的な運動療法を指導します。痛みが強いような場合には注射や投薬を行います。
動きの制限が強い場合には時間がかかることもありますが、月単位の治療を行うと大多数の方は改善、回復されます。

経過が思わしくない場合や病態をさらに明らかにしたい場合にはMRI検査を行うこともあります。
五十肩の原因は明らかになっていませんが、糖尿病が関与しているという意見があり、当院での経験でも糖尿病の方は治りにくいという印象があります。

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